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「ワタシって誰?」の創作手法について

 『ワタシって誰?』は2020年の『ロッカー』、2022年の『世は』に続き、3回
目のパズル小説となります。今回は、前二回を参考にしつつも、「トゥヌーヴ」
を立ち上げた際に掲げたウェブの「L(Live)O(One+)L(Lego)」という特性
を重視し、新たな手法も取り入れて実施することとなりました。

 まず「Live」性について、前二回はテーマをゆるく設定し、参加者がウェブ上
で作品を書くという方式に対して、今回は授業の中で、「ワタシって誰?」という
冒頭のワンシーンを最初に設定し、これを受けて参加者は各々キャラクターを作
った上、60分ほどアドリブ劇(会話ライブ)を行いました。その内容を「序章」
としてまとめ、「ワタシって誰」というパズルアートの中心に特別「ボタン」を
設けて、クリックすれば読めるようになっております。

「序章」はつまりアドリブ劇の展開が始まりに過ぎず、物語の本筋ないし結末は、
参加者が各々「トゥヌーヴ」上のパズルのピースを選択して書きます。

 そして「One+」について、今回の作品作りにあたって、できるだけ多くの人が
参加できるように、とにかく「容量のある」物語を考えて「ワタシって誰?」に
した訳です。

「ワタシ」と「ワタシ」の登場シーンを含め、物語の舞台や時代背景も参加者
各々のキャラクターも全て、参加者全員が話し合って設定しました。

 また序章は、設定を元に全員参加でアドリブの会話劇によって途中まで物語を
展開するというプロセスにおいて、事前に打ち合わせもリハーサルもせずに「ラ
イブ」を行いました。

 物語の続きと結末について、パズルのピースにログインして書くようにするこ
とで、参加者数ほど物語は姿が変化し、あるいは偶々「トゥヌーヴ」にアクセス
あなたも、序章を読んで何かがひらめいたら、独自の視点で書けば一味違う作品
が生まれるかもしれません。
 言葉も物語も、「Lego」感覚で創造力を存分に発揮してとにかく、ピースを自
由自在に組み合わせてみます。作品作りの可能性は様々、その先に潜んでいると
思います。

 
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