作品12

投稿作品を掲載いたします。

題:「肩」

改札から吐きだされた途端、目の前がひらける。立ち止まることなく右の道を選び、自分のペースで歩いていく。今日は行ったことのない道を行ってみよう、そう決めた足は軽い。イヤホンから流れる音楽に合わせて歩く速度もあがっていく。一人の気楽さと高揚感に包まれたその時、激しく視界が揺れた。ぶつかった・・・!

「すみません!」

その言葉が誰もいない私の後ろで揺れていた。