第三回「貴方の世界の色付け」4

4行目の投稿ありがとうございました。

記事の更新が遅くなってしまい申しわけありません。

結果、A~Eの5つの四行詩になりました。

A

1 空の傷口を隠すよう、彼は紙ヒコーキを飛ばした

11 瀕死のムカデたちが、うようようようよ足元で笑っている

111 絡まり空に高く延び、ツィプレッセンの焰(ほむら)立つ

1111 春の嵐に墜落する紙ヒコーキ、彼はその日よく眠る

B

1 空の傷口を隠すよう、彼は紙ヒコーキを飛ばした

12 夜に一滴の、ミルクが落ちて

121 霧雨に滲みわたると

1211 記憶の井戸の奥底を照らす光になるだろう。

C

1 空の傷口を隠すよう、彼は紙ヒコーキを飛ばした

13 宇宙の暗闇(くらやみ)から血は流れぬと、そう知っているのに

131 サソリのこころは浩々と、夜の川に揺らいでいた

1311 月のひかりに燃える夢とおろかなさかなの知らぬこと

D

1 空の傷口を隠すよう、彼は紙ヒコーキを飛ばした

13 宇宙の暗闇(くらやみ)から血は流れぬと、そう知っているのに

132 なぜおまえの顔は蒼白を許しているのだ?

1321 満月はわざとらしく、キョッキョキョッキョと啼く夜鷹

E

1 空の傷口を隠すよう、彼は紙ヒコーキを飛ばした

13 宇宙の暗闇(くらやみ)から血は流れぬと、そう知っているのに

132 なぜおまえの顔は蒼白を許しているのだ?

1322 お前の目に映るのは極彩で なのに口にするのはモノクロで

後日、選者評・イラストつきで掲載します。