起
1,飛鳥井小春 あすかいこはる(ぴーちゃん)
二十歳。飛鳥井神社の一人娘。戸田実佳は中高の同級生で、唯一の友人であり親友である。母親譲りの整った顔立ちをしている。
2,戸田実佳 とだみか
二十歳。本州の大学に通い、楠村教授の民俗学ゼミに所属している。飛鳥井小春の親友であり、彼女をぴーちゃんと呼ぶ唯一の人間。明るく友人が多い。島へは中学入学と共に母と引っ越してきた。高校卒業後本州の大学に進学し、一人暮らしをしている。
3,楠村嘉郎 くすむらよしろう
戸田実佳の所属する民族ゼミの教授。50歳とは思えないほどの若々しい体をもち、民俗学と体を鍛えることにしか興味がないような男性である。
自分が変わっているとわかっているからこそ表裏が激しく、人の利益のためには絶対に動かない。
一見、戸田実佳に寄り添って行動しているように見えるが…?
4,飛鳥井 咲葵
四十代後半。ピーちゃん(小春)の母。物腰柔らかで穏やかな印象であり、誰にでも分け隔てなく優しい。父が発言してる時には滅多に口を開かず、常に一歩下がっている。大人しく、無害そうであるが言葉の節々から若干の棘がありそうな印象を受ける。
5,飛鳥井 魚太郎 あすかいうおたろう
五十代前半。ピーちゃん(飛鳥井 小春)の父で飛鳥井神社の神主をしている。
静岡県出身で元々は本土で生活をしていたが飛鳥井家の婿養子になったことをきっかけに島民となる。
6,乾井廉斗 いぬいれんと
二十歳。島の八百屋の一人息子。常に柔和な表情をしており、丸い眼鏡がその印象をさらに和らげる。島の噂をよく知り、次第によっては自身もそれを活用する。粕谷ヒロ、飛鳥井小春とは既知の仲。昔から小春のことが好きだった。今は疎遠になったと言うが……?
7,粕谷ヒロ かすやひろ
二十歳。さっぱりとした性格で、親しみやすい性格。また熱心な読書家であり、あらゆる知識が豊富。決断力が速く、また実行力も持ち合わせているため頼りにされることが多い。
飛鳥井家の分家「粕谷家」の1人息子であり、飛鳥井小春とは従兄弟関係にあたり、婚約者でもある。乾井廉人とは幼い頃からの仲。また、小春の母である飛鳥井咲葵とも非常に親しい仲。何かと「咲葵さん」と口にすることが多いが、その本意は……
8,不浄阿頼耶 ふじょうあらや
四十四歳 島の駐在刑事。
右の顔には火傷の後が残っており、冷え切った目をしていることから、他の人から怖がられている。
大の愛煙家でいつも、煙草を吸っている。
彼の発言は支離滅裂で一見、何を言ってるか理解できないが‥‥
9,ヴアルター・グレイプ
六十代。島外部からの訪問者で、島に隠された謎に強い興味を持つ探究心あふれる男性。冷静で慎重に行動し、論理的な思考力を持つ。神社の秘密とピーちゃん(小春)の失踪に疑念を抱き、真実を求めて島の住人たちと協力しながら調査を進める。自分だけの視点を持ちながらも、次第に島の雰囲気やその背後に潜む謎に魅了され、自分の好奇心が事態をより複雑にしていくことに気づくも、後には引けなくなる。